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タイヤをインチアップするメリットとデメリット

車の後ろ姿

車の見た目がスタイリッシュになる視覚的な魅力

車のカスタマイズを楽しむ人たちの間で、最もポピュラーで効果的なドレスアップの手法として知られているのが、タイヤのインチアップという方法です。

インチアップとは、タイヤの外径のサイズは変えずに、ホイールの直径を大きくして、そのぶんタイヤの側面である偏平率を薄くするというカスタマイズのことです。
このインチアップを行う最大のメリットは、車の外観が劇的に変化し、非常にスポーティでかっこよくなるという視覚的な魅力にあります。

純正のタイヤサイズではゴムの黒い部分が分厚く、少し野暮ったい印象を受けることがあるかもしれません。
ですが、インチアップをして大きなアルミホイールを装着することで、金属部分の割合が増えて足回りが引き締まって見えます。

スポーツカーや高級セダンなどはもちろんのこと、最近ではミニバンやコンパクトカーでもインチアップを楽しむ人が増えており、ホイールのデザインと相まって車全体のシルエットに高級感と迫力を与えられます。

足元が変わるだけで車が全く別のグレードに生まれ変わったかのような錯覚を覚えるほど、インチアップがもたらすドレスアップ効果は絶大です。
車を自分好みに仕上げたいというオーナーにとって非常に満足度の高いカスタマイズと言えるでしょう。

走行安定性の向上とハンドリングへの良い影響

インチアップのメリットは、単に見た目がかっこよくなるというドレスアップ効果だけにとどまりません。
実は、タイヤの側面であるサイドウォールが薄くなることで、車の走行性能やハンドリングにも非常に良い影響を与えてくれます。

純正の分厚いタイヤの場合、カーブを曲がる際や車線変更をする際に、遠心力によってタイヤのゴムが横方向に大きくたわんでしまい、ハンドルの操作から車が実際に反応するまでに少し遅れが生じる感覚があります。

しかし、インチアップをして偏平率の低い薄いタイヤを装着すると、このサイドウォールのたわみが物理的に少なくなります。
そのため、ハンドルを切った瞬間にタイヤがダイレクトに路面に力を伝え、車がシャープに向きを変えてくれるようになるのです。

特に高速道路でのレーンチェンジや、山道の連続するカーブを走る際には、車体がグラグラと揺れるロール現象が抑えられ、地面に吸い付くようなカッチリとした安定感のある走りを楽しめます。

スポーツ走行を好むドライバーや、長距離運転での車のフラつきに不満を感じている人にとって、ステアリングの応答性が向上するインチアップは、運転する楽しさをさらに引き出してくれる実用的なチューニングと言えます。

乗り心地の悪化や燃費への悪影響といった注意点

見た目も走りも向上する魅力的なインチアップですが、その仕組みを理解せずに極端なサイズ変更を行ってしまうと、いくつかのデメリットが生じます。

最も注意しなければならないのは、タイヤのゴム部分が薄くなることによって失われる乗り心地の悪化です。

本来、タイヤの中にたっぷり入っている空気はサスペンションの一部として路面のデコボコを吸収する役割を果たしていますが、インチアップで空気が入る容積が減ってしまうと、段差を乗り越えたときの衝撃がダイレクトに車体に伝わり、ゴツゴツとした硬い乗り心地になってしまいます。

また、タイヤの幅が広くなることが多いため、路面との摩擦抵抗が増えて燃費が悪化したり、わだちにハンドルを取られやすくなったりするという傾向もあります。

さらに、ホイールが大きくなることで金属の重量が増え、車が加速しにくくなったりブレーキの効きが悪く感じたりする場合も。
薄いタイヤは縁石などに擦った際にホイールを傷つけやすいというリスクも伴います。

タイヤ自体の価格も大きなサイズになるほど高額になるため、ランニングコストの増加も覚悟しなければなりません。

インチアップを行う際は、これらのデメリットをしっかりと理解したうえで、自分の車に合った無理のない適切なサイズを選ぶことが何よりも大切です。