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タイヤのデザイン

タイヤデザイン

タイヤの路面と接する部分をトレッドといい、そのトレッドに刻まれた溝をトレッドパターンと呼びます。
トレッドパターンは重要な役割を持っており、用途によって分類されているのが特徴です。
今回はトレッドパターンについて解説します。

トレッドパターンの役割

操作安定性や制動加速性能、静粛性、排水性など様々な影響があります。
そのため、タイヤメーカーは日々研究を重ね、用途に合わせた製品を創り出しているのです。

トレッドパターンの種類

リブ型

直線またはジグザグの連続した溝を持つパターン。
操縦安定性や排水性に優れており、横すべりしにくいのが特徴です。
また、転がり抵抗が少なく、静粛性にも優れています。
主に乗用車やトラック、バスなどに採用されており、一般的なタイヤはこのリブ型にあたります。

ラグ型

タイヤの周方向に対して直角に刻まれたパターン。
悪路に強く、駆動力や制動力が高いのでトラックやバス、建設車両、農耕車両に採用されています。

リブラグ型

良路、悪路両方の走行に適したパターン。
リブ型とラグ型の性能を持ち合わせているのが特徴です。
トラックやバス、産業車両、建設車両に多く採用されています。

ブロック型

独立したブロックで形成されたパターン。
雪道やぬかるんだ道に強く、スタッドレスタイヤやスノータイヤに採用されています。

サイピングとは

トレッドに施された切り込みがサイピングです。
サイピングは太い溝が処理しきれなかった水を、細かい溝でぬぐい取ってタイヤと路面を密着させます。
スタッドレスタイヤだと、サイピングが細かいためエッジ効果を発揮させて、雪道や凍結した道での走行性能を向上させています。

溝のないタイヤ

サーキット場で使われるレース用のタイヤ「スリックタイヤ」は通常のタイヤと違って溝がありません。
スリックタイヤは摩擦力を高めるため、路面との摩擦から発生する熱でタイヤ表面を溶かして、路面とタイヤを密着させます。
バイクレースで転倒してしまうほど、倒れ込んでコーナーリングをする映像を見たことがあるのでは?
この角度で転ばずに高速で走行できるのも高いグリップ力を持つスリックタイヤだからできるのです。

しかし、スリックタイヤは公道で使うことはできません。
道路運送車両法によって溝のないタイヤを公道で使うのは禁止されているからです。
溝がないということは濡れた路面ですべりやすくなります。特にハイドロプレーニング現象を起こしやすくなるため大変危険です。

ハイドロプレーニング現象とは