センサーがタイヤ摩耗を検知してくれる「SENSING CORE」
タイヤの摩耗状況は、ドライバーが定期的にタイヤをチェックしなければ分かりません。
しかし、もしタイヤ自身にセンサーが搭載されていて摩耗状況を検知してくれたら、とても便利だと思いませんか?
住友ゴム工業が2021年に発表したSENSING COREは、そんなタイヤの摩耗状況をセンサーが検知してドライバーに知らせてくれるという新技術です。
SENSING CORE技術では、走行状況からタイヤを動的に知見するとともに、タイヤの回転による車輪速信号をデジタルファイリングすることによって検知できるというものです。
タイヤにセンサーを搭載するのではなく、タイヤそのものがセンサーの役割りをするのでメンテナンスは必要ありません。
またクラウドに車輪速信号の情報をアップロードすれば、クラウド上でも検知が可能となります。
以前からあったSENSING CORE技術
実はSENSING CORE技術に関しては、以前からハイスペックな技術だだと定評がありました。
以前の技術では、路面状態やタイヤの荷重、そしてタイヤの空気圧などを検知できるシステムでタイヤの摩耗を検知することはできませんでした。
しかし2021年に発表された新技術によって、従来のSENSING COREはさらにパワーアップすることになります。
たくさんのメリットが期待できる技術として期待
SENSING COREは、一般ドライバーにとってはタイヤの摩耗具合が分かるという点で大きなメリットがあります。
車の状態をあまり普段チェックしないドライバーにとっては、タイヤ自身が摩耗を検知して知らせてくれればいつタイヤを交換すればよいかが分かります。
摩耗が原因のパンクを回避できるという点で、高い安全性が期待できるでしょう。
一般ドライバー以外にも、SENSING CORE技術は役立ちそうです。
例えば運送事業なら、所有しているトラックのタイヤ状況を管理しやすくなります。
ドライバーの安全性を確保すると同時に、メンテナンスという点でも管理しやすくなるのではないでしょうか。
さらにレンタカー店を始めとするモビリティサービス事業においても、貸し出すレンタカーのタイヤ摩耗状況をリモートで管理把握できることはサービスの向上につながりますし、利用者の安全性が高まるというメリットも期待できます。
SENSING COREの新機能であるタイヤ摩耗検知技術は、従来のSENSING CORE技術のアップグレード版として少しずつ実用化に向けての取り組みが始まるでしょう。
自動車のIoT化と並んで、今後は自動車に欠かすことができない機能の一つとなる日もそれほど遠くはないかもしれません。