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タイヤが作られる工程

タイヤの原材料について

タイヤにはさまざまな化学原料も使われていますが、主な原材料はゴムです。
ゴムは天然の材料で、ゴムの木の樹脂から作られるものです。
熱帯地方で栽培される樹木で、日本で使用されるゴム原料は東南アジア産のものも多いです。

ゴムの木は、種を植えてから4年くらいすると大きな木に育ちます。
皮に傷を入れると、そこから白いラテックスという液体が流れ出てきます。
ラテクスを乾燥させた後加工することで天然ゴムとなり、タイヤの原料ができあがります。

製造から販売・リサイクルまでの流れについて

そのままの天然ゴムの状態ではタイヤには使用できないため、カーボンブラックや化学的に作られた合成ゴム、硫黄といった材料を混ぜて強化します。
この段階でゴムはもっと弾力が出てきて、完成品のような黒い色となります。
その後ゴムを練っていき、タイヤの形を付けるために型に入れ込んで、形が出来てきたら所定の長さにカットします。

タイヤは金属ネットなどを含むこともありますので、他のパーツと組み合わせて最終的に円形のタイヤにします。
ある程度タイヤの見た目になるのですが、ここからさらに熱と圧力がかかった状態で金属の型に押し込むことで、溝を入れておきます。
この加工によってゴムが引き締まり、より強い状態に仕上がっていきます。
これでタイヤは完成となり、品質チェックを受けて出荷されます。

タイヤは販売店に送られて、それぞれのお客様の予算やニーズ、車の種類に合わせて提案され販売されます。
タイヤは空気圧が適正に保たれないとその性能を発揮できないため、定期的に点検をします。
そうやって数年使うと、寿命を迎えます。

トラック用のタイヤなどは、表面を削って上に新しいゴムを張り増して再利用することもあります。
これをリトレッドと呼び、天然ゴムなどの原料を無駄なく使っていくために重要な工程となります。

もちろん、際限なく再利用出来るわけではありませんので、リトレッドできなくなったタイヤについては、裁断されてリサイクルに回されます。
また、小型のタイヤはそもそもリトレッドができませんので、一回使ったらリサイクルされます。
リサイクルは、細かくしてから燃料にしたり、道路舗装のための原料として他の原料と混ぜて使われることが多いです。

タイヤの一生を知り大事に使おう

タイヤを作るために、さまざまな過程を経ていることが分かります。
限りある地球資源を使って作られていますし、できるだけリサイクルをすることで資源の無駄遣いを防ぐ努力も払われています。
こうした環境への配慮という点をよく覚えておき、空気圧の定期的なチェックなどをすることによって、可能な限りタイヤを長く使い続けられるようにしたいものです。