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最新のタイヤ技術

自動車

EV化や自動運転など、次世代への技術革新がニュースをにぎわせています。
この技術革新を支えるため、タイヤも性能や機能の向上が求められている状況です。
そこで今回は最新のタイヤ技術について解説します。

新しいステージでのタイヤ開発を目指す

トーヨータイヤはAI技術を融合した新たなタイヤ設計基盤技術T-MODEを発表しました。
この技術はタイヤの設計にかかった期間を数カ月単位で短縮できるようになり、2019年末から本格的な運用が開始されます。
従来のT-mode(タイヤ構造解析)にAI技術を用いたものです。
T-MODEによってタイヤについて空力特性や積雪環境などさまざまなシミュレーションが可能となりました。
シミュレーションの予測により、高性能なタイヤをスピーディーに開発できるようになったのです。

エアレスタイヤも開発するトーヨータイヤ

トーヨータイヤは2006年から空気の要らないエアレスタイヤnoair(ノアイア)を発表しました。
タイヤ幅の奥側と手前側を交互に交差させるX字型スポークと呼ばれる構造を採用。
荷重を支えながら、路面に接するトレッド面はゴム材を使って従来のタイヤと同様の性能を成立させています。
騒音に関しても空気入りタイヤの適応法規の基準に近づいているそうです。
転がり抵抗については同社の市販タイヤに比べ25%向上したとのこと。
エアレスタイヤについては規格が存在しないといった、解決しなければいけない問題があるため、残念ながら市販化は当分先の話になりそうです。

ブリヂストンの新技術エンライトン

ブリヂストンは2019年に車の運動性能とタイヤの摩耗性能を維持しつつ、軽量化による転がり抵抗を大幅に低減する新技術エンライトンを開発しました。
この新技術は接地形状を最適化したことにより、性能を損なわずタイヤに使用する部材を削減。従来のタイヤより転がり抵抗性能が30%低減しました。
省資源と転がり抵抗の低減によりタイヤ起因のCO2排出量も約30%削減したエコ技術です。

タイヤで静電気を発電する新技術を開発

住友ゴム(ダンロップ)が摩擦による静電気を効率的に集める技術を、関大と共同開発をしました。
走行する車のタイヤは回転によって変形し、接地面との摩擦で静電気が発生。
この新技術はタイヤの内側に取り付けた発電デバイスが、静電気を利用して発電を行います。
発電した電気はタイヤ内部の空気圧センサーやデジタルツールへの電源として利用可能です。
将来的にはバッテリー不要のデジタルツールを駆使したサービスの創出を目指しています。