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タイヤと低燃費の関係

ガソリンスタンド

タイヤの低燃費性とその評価方法などを紹介します。

タイヤと燃費の関係

車やバイクが走行する場合、エンジンはガソリンや軽油などを燃焼させ熱やエネルギーに変えます。
このエネルギーを回転に変えて動力をタイヤに伝えることで、車やバイクで走行ができるのです。
タイヤの燃費に関係してくるのは、タイヤの転がり抵抗や空気抵抗によってエネルギーロスが発生します。
エネルギーロスの90%は転がり抵抗が要因といわれています。

転がり抵抗とは

タイヤは走行中、一定の形をずっと保っているわけではなく路面によって変形しています。
タイヤの材料であるゴムの化合物は粘りと反発する力が働くため、変形すると元に戻るまで一定の時間がかかるのです。ゴムは変形するときと戻るときに発熱します。この積み重ねがエネルギーロスとなり転がり抵抗の原因です。
元に戻る時間が短いほど転がり抵抗が少ないことになります。

低燃費タイヤ(エコタイヤ)とは?

JATMA(一般社団法人日本自動車タイヤ協会)が定めた低燃費と安全性が一定レベル以上に達したタイヤです。
転がり抵抗を軽減させることでエネルギーロスを起こさないようにしており、エンジンへの負担が軽減され燃費が向上する仕組みです。
転がり抵抗のグレードが1つ上がると、燃費が約1%向上するといわれ、燃費と共に排出されるCO2排出量削減にも貢献していることからエコタイヤと呼ばれているわけです。

エコタイヤの評価方法

タイヤは転がり抵抗以外にもグリップ力や耐久性、操作性など様々な性能が求められます。
燃費改善には転がり抵抗を低減させると効果はありますが、他の性能を低下させないことも重要です。
転がり抵抗とブレーキ性能はトレードオフといわれ、あちらを立てればこちらが立たずの状態にならないように両立させなければなりません。
そのため、エコタイヤの安全性と環境性能に配慮した評価を行っています。

試験車に複数のエコタイヤを比較するため、4輪の各々にセットし路上惰行運転を行い、走行抵抗を測定。
次にこの試験車に車の馬力や燃費を測定するシャシダイナモメータにセットし、燃費試験を実施します。

エコタイヤにするとどのくらい燃費が変わるのか

通常のタイヤからエコタイヤに変えるとどのくらい燃費が変わるのでしょうか?
新車だとメーカー出荷時から標準でエコタイヤを装着している車が多いので、評価は難しいのですがヨーロッパの研究によると約6%燃費が向上すると報告されています。
ノーマルタイヤを装着した車が10km/Lだった場合、エコタイヤにすると10.6km/Lになる計算です。
通常のタイヤに比べエコタイヤは割高なため、価格差を取り戻すには6万kmの走行が必要になります。