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  3. ビードの重要性

ビードの重要性

タイヤに不可欠なビードとは?

タイヤは常に自動車やバイクのすべての重量を受け止めると共に、大きなGや衝撃に耐える必要がありますし、摩擦や熱変化にもさらされます。
それだけに、タイヤは使用される原料だけでなく、その構造にも大きな配慮がなされています。
外からはあまりよく分からないかもしれませんが、実はタイヤというのはとても複雑な構造になっているのです。

単にゴムが丸く成形されているだけでなく、主に4つの部分から構成されています。
キャップトレッドとショルダー、サイドウォール、そしてビードという部分があり、このうちビードというのはタイヤとリムを固定するための場所となります。
つまり、リムにしっかりとタイヤがはまり、高速回転や衝撃を受けても外れることがないのはこのビードのおかげということになります。

タイヤに使用されるビードの種類

ビードはさらに見ると、細かく種類分けされます。
ビードフィラーと呼ばれる部分は、ビードパーツ全体の剛性を増すためにより堅牢な原料を用いると共に、三角形に成形されて補強する役割を果たします。
強いゴムでできていて、他の部分のゴムよりもさまざまな力に耐えられるのが特徴です。

もう一つの部分は、ビードワイヤーと呼ばれるものです。
これはリングになっている補強用のパーツで、ピアノ線を束ねることによって作られています。
そこにゴムで覆うことで、ビードとして一体化させることになります。

通常、タイヤにはビード部に色分けされたマークが付けられています。
赤色のマークをホイールが振れる幅が一番小さい場所に装着することによって、タイヤの振動を最小限にできるということを示すサインです。
また、黄色のマークは一番軽い部分となっていることを示すサインです。
ここをバルブに合わせて装着するのが一般的で、それにより重量バランスを安定させることができます。

こうしたマークは、タイヤをリムに装着すると見えなくなります。
ビードはリムに固定される部分ということで、装着作業においては最も注目すべきパーツであることが分かります。

ビードの重要性について

ビードは、タイヤの中でも非常に重要な役割を果たす部分です。
一般的にタイヤの性能を考えるに当たっては、接地面つまりタイヤの最も外周側の性能を見るものです。
それによってどれだけのグリップ力が出るのか、耐雪性能があるのかといった、実際の走行に影響する違いを感じられるからです。

しかし、ある意味でタイヤを固定するためのビードは、さらに重要な部分と言えるでしょう。
というのも、いくらグリップ力が高いタイヤであっても、ビードが悪くリムにしっかりと固定されない状態で走るなら容易に事故や不具合を起こすからです。
リムからいきなり外れるリスクもありますし、タイヤが異常振動を起こする可能性も生じるからです。