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F1で使われるタイヤについて

F1で使われているタイヤについて

世界最高峰のモータースポーツとして、F1が君臨しています。
そのトップスピードやコーナリングのキレなどは、他のマシンでは到底実現できないものです。
当然、こうしたスピード領域を自在にコントロールするためには、マシンのすべてのパーツにおいて最新技術が駆使され、品質も最高のものが使用されています。

その中でも、エンジンのパワーを路面に伝えると共に、Gや路面状況の微妙な状態をドライバーに感知させるために欠かせないのがタイヤです。
いくら良いエンジンを搭載しているとしても、タイヤがその性能を生かしきれないのであれば、全く無意味なマシンとなってしまうのです。

そのため、F1用の特殊なタイヤが開発され、その質は年々進化しています。
レースにおいては、1社独占もしくは指定の数社のみの製品という形ですべてのマシンが同じタイヤを使うことになっています。
こうすることで、公平性とドライバーの安全性を確保するためです。

F1で使われているタイヤは7種類

実際のF1で使われているタイヤは、合計7種類存在します。
これは、天候や路面状況によって最も良いものに変えられるようにするためです。
また種類の違いによって特性が変わり、耐久性やグリップの強さなどの違いが生じますので、上手にタイヤを使い分けることでレース展開に応じたベストな組み合わせにすることができるわけです。

その種類としては、まず「ウルトラソフト」というものがあります。
一番柔らかい材質で、タイヤ自体が暖まって最高のコンディションになるまでの時間が短くて済むのが特徴です。
一方で、ソフトな分耐久性に落ちるという面もあります。

「スーパーソフト」は次に柔らかいタイヤです。
やはりすぐにウォームアップできるのがメリットですので、タイムアタック形式の予選でワンポイントで使われることが多いです。

「ソフト」は、上記のものよりも硬めですが、全体の中では柔らかい特性ですので、スピードを重視した展開で履かれることが多いです。
耐久性は低いので、終盤でスピードを上げたい時やスタータダッシュをしたい時などに使われます。

「ミディアム」は耐久性とグリップ力のバランスを重視したもので、中間の硬さとなります。
標準的なタイヤとして採用され、幅広いシーンで使われます。
負荷がかかっても強いので、高速走行やコーナーがきついサーキットなどでも多用される傾向にあります。

「ハード」は耐久性重視の硬いタイヤで、高温に強いので気温が高い日に使用されることが多いです。
「インターミディエート」は、排水能力が高いタイヤで雨が落ちたばかりの時、もしくは乾きかけている路面で使うことがほとんどです。
「フルウェット」はさらに排水能力が高いタイヤで、雨天時に使われるタイヤとなり、降り続く状況ではほぼこのタイヤが選ばれます。